カメラマンブログ「帰郷」

昨年、7年ぶりに故郷を訪れた。

カメラを片手に、見慣れた地元の道を歩く。
ふと見上げると、あの頃と変わらずそこにある商店街の看板——けれど、店のシャッターは閉ざされ、通りには人影もまばら。
湿気を含んだ潮風が、細い路地をすり抜けていく。
雲ひとつない空の下で、どこか荒涼とした気持ちが胸をよぎる。

かつての遊び場は、海だった。
夏の夜、堤防に寝転がって、満天の星をただ見つめていた。
やがて、自分の体が星空の中を漂っているような感覚に陥り、不安になって冷たい堤防のコンクリートに手を伸ばした。

3.11以降、海沿いの家々はまばらになり、同級生の家も姿を消していた。

写真を仕事にしてから、日々多くの人を撮っている。
けれど、ふるさとを撮るときの感情には、やはり特別な温度がある。

今回の帰省であらためて感じたのは、「何一つ、変わらないものはない」ということ。
変わらないものに安心を覚えることもあるけれど、よく見ればすべてが少しずつ違っている。
この世界は、変化の連続なのだ。

そして、その変化を受け入れることで、過去の自分と今の自分を確かめられるのかもしれない。
写真とは、時間を記録するものであり、心の記憶をとどめるものでもある。

また来年も、変わっていく町と、変わらない笑顔に会いに帰ってこようと思う。

「ご家族の何気ない日常も、特別な一瞬に変わります。
出張撮影やファミリーフォトのご依頼も、お気軽にご相談ください。

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